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トヨタ カローラ 【プレイバック試乗記】 / navi

(2009/05/15)

※この記事はカーセンサー関東版38号(2000年10月12日発売)に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです

セダンとしての乗り心地を犠牲にせず、スポーティカーのようにしっかり曲がる

  • トヨタ カローラ 走り|ニューモデル試乗
  • トヨタ カローラ リアスタイル|ニューモデル試乗
↑ステアリングを少しでも切ると、ノーズは余計なロールもせずにクイッと向きを変えるなど、スポーティカーのよう(左)ルーフラインの処理で仕方がないが、トランクの開口部がもう少し大きければさらによし(右)
注目していた新型カローラのヒップポイント(=HP)は、結局「550mm」に落ち着いていた。 このHPとは、ドライバーの着座位置、すなわちシート高(座面)が地上からどのくらいの高さにあるかという数値で、近年一部のメーカーでは、これを車のコンセプトに関わる基本的な数値として重要視し始めている。

というのは、この数値は乗降性といった実用度に大きな影響があるとともに、座面の位置が決まるということは、当然ながらそのモデルの全高を支配するものである。その数値だけで、その車のコンセプトがある程度わかってしまうというくらいのものなのだ。つまりは、そのモデルのディメンションからスタイリングまでも決めてしまう。そんなデータだからだ。

そしてトヨタの場合、実はヒット中のヴィッツ・ブラザーズであるプラッツ、ファンカーゴや新感覚“セダン”であるオーパ、こういったモデルのHPは、軒並み「600mm」(または、ここから−10〜20mm以内)になっているという現実がある。 そこから、では“世界のカローラ”はこの新型のHPにおいて、そうした近年のトヨタのスタンダードを踏襲するのか、あるいは独自の提案を行うのかという注目ポイントがあったというわけ。

結局、新カローラのHPは600mmではなく550mmとなった。その理由は、この機種が3ボックスのセダンをメインとするモデルであるからだ。言い換えると、乗降性だけを見るならば「600」もいいが、それを採用しつつ「セダン」としてのカッコウを作ろうとすると、これが以外に大変だった、ということらしい。たしかに、HP600mmを採用しているビスタのセダンが、では視覚的に“カッコいい”かというと、ちょっと疑問符がつくものだ。

とはいえ、この「550」というのは、従来のセダンの常識に対して100mmくらい高いという位置で、決して低いものではない。したがって全高は1470〜1485mm(4WD仕様が高い)となっており、そこからAピラーを後傾させた新型カローラ特有の造形も生まれているという次第。

トヨタの攻めの姿が垣間見れる新型カローラ

  • トヨタ カローラ エンジン|ニューモデル試乗
  • トヨタ カローラ インパネ|ニューモデル試乗
↑エンジンは写真の1.5Lをはじめ、1.3Lと1.8Lを含む全3種を用意。どれも直列4気筒となる(左)グローブボックスにエアダンパーが付き、音もなくジワーッと開くという、超・大衆車的な光景。各種フタものの出来も上々(右)
そして、走り出すとその新しさの感覚はさらに強まる。
まず「大衆車」とは思えない静粛性があり、とくにエンジン音以外の余計な音というのは、かなりのところまで遮断されている。そのため1.5Lエンジン搭載車では、高回転域でのエンジン音が目立つという評価となる。しかしこれは、それ以外の音が消されているということが、そもそもの原因だったりするわけだ。そして、1.8Lエンジンであれば、この種の不満はない。

また、そうした快適性だけでなく、これは「しっかり曲がる」セダンだな、という実感もある。たとえば、直進していてステアリングを少しでも切ると、ノーズは(スポーティカーのように!)余計なロールもせずに、クイッと向きを変える。カローラのような量販狙いのモデルがここまでやるか…といった感覚さえもつほどだ。しかし、こうした“攻め”の姿勢が、いかにも昨今のトヨタではある。

そして、こうした走っていてのキビキビ感をクルマに盛り込みながら、例えば街中での走行や、低中速域、つまりただ真っすぐに走っているときの乗り心地を、まったく犠牲にしていないというところが、なかなかすごいところである。

これは特筆ものの新カローラの特徴で、とくにパワーのある1.8Lであれば、走り重視のセダン派、そしてファミリィユース専用ですっ飛ばしたりしないというような層には、1.5Lがオススメである。

バランス感覚に優れたまとまりのよさは高水準

  • トヨタ カローラ フロントシート|ニューモデル試乗
  • トヨタ カローラ リアシート|ニューモデル試乗
↑マイルドな表皮で、身体へのアタリはやわらかい。表面はそうだが、奥のほうはしっかり体圧を支える作り(左)前席の550mmに対して、後席は、そこから10mm高い560mmというヒップポイントの設定(右)
ただ1.5Lはその内装の雰囲気が、1.8Lのラグゼールにしても、あまりに“ファミリィして”いて、走り好きのセダン派にはちょっと向かないと感じる人も多いはず。ワゴンのフィールダーにあるZエアロツアラーのような、ダークな内装でパーソナルな雰囲気のあるセダンバージョンというのも、一つくらいはラインナップにあっていいのではないか。そうでないと、せっかく掲げた「セダン復権」というコンセプトが、ちょっと両立できていないのではという感じもする。

1.5Lの高回転域でのエンジン音、Aピラーの角度、もう少し広ければさらによいと思えるトランクの開口部の大きさ。こうした気になる部分というのは確かにある。しかし、3ボックスセダンという世界は、まだまだやることがあったはず、とでも言いたげなこの新型カローラの意欲と、バランス感覚に優れたそのまとまりのよさは、なかなかの高水準と評価しておく。
SPECIFICATIONS
主要諸元のグレード ラグゼール
駆動方式 2WD
トランスミッション 4AT
全長×全幅×全高(mm) 4365×1695×1470
ホイールベース(mm) 2622
車両重量(kg) 1080
乗車定員(人) 5
エンジン種類 直4DOHC
総排気量(cc) 1794
最高出力[ps/rpm] 136ps/6000rpm
最大トルク[kg-m/rpm] 17.4kg-m/4200rpm
10・15モード燃費(km/L) 15.0
ガソリン種類/容量(L) 無鉛レギュラー/50
車両本体価格 174.8万円
家村 浩明の責任採点
コンセプト 5点 取り回し 4点 加速性能 4点 ブレーキ性能 5点
フィニッシュ 5点 操作系の使い勝手 5点 乗り心地 5点 環境対策 5点
前席居住性 4点 ラゲージルーム 4点 操縦安定性 5点 燃費 5点
後席居住性 5点 パワー感 5点 高速安定性 5点 ステータス 4点
内装の質感 5点 トルク感 5点 しっかり感 5点 コストパフォーマンス 5点
得点合計 96/100
(Tester/家村 浩明 Photo/奥隅圭之、渡邉英昭)
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