クルマニュース
スズキ アルト エコ【ニューモデル試乗】 / navi
(2012/01/30)
現在の軽自動車の多くは高い環境・燃費性能をもっているが、その中で頭一つ抜き出たのがダイハツミラe:S(以下イース)だ。
2011年9月の登場時、非ハイブリッドのガソリン車ではトップとなるJC08モード30.0km/Lの燃費が話題になった。だがわずか2カ月後にその記録はJC08モード30.2km/Lのアルト エコによって塗り替えられた。ミライースとの差はわずか0.2km/Lであるが、このあたりにダイハツには負けるわけにはいかないというスズキの意地と、「すべてがエコカー」というキャッチフレーズを現行型アルト登場時に与えたそのこだわりを感じる。
ベースとなるアルトのJC08モード燃費は最高で22.6km/L。それより30%以上燃費を向上させミライースまで抜いたのは、エンジンやミッションの徹底的な摩擦抵抗の低減や同グレード比で約20kgの軽量化、アイドリングストップ機構の採用によるもの。実はあまり知られていないがフロントバンパーの形状も空力的に有利になるように変更されているほか、最低地上高を15mmダウンするなど見た目以上に改良の幅は大きい。
試乗したのは上位グレードのS。大人3人+荷物を載せた状態でも、走り出しから軽快さを感じる。燃費向上のために280kPaという高い指定空気圧のタイヤを履きながら、普段使いなら十分以上と言えるレベルの乗り心地を確保した点は驚きだ。ただし段差ではそれなりの突き上げはある。アイドリングストップは、ミライースが約7km/hから作動するのに対し、アルトエコは9km/hから作動。またエンジン休止時にペダルが重くなりガクッとショックが出る現象は比較的マイルドで、ステアリングを軽く動かすだけでエンジンが再始動するので違和感が少ない。
試乗したのは上位グレードのS。大人3人+荷物を載せた状態でも、走り出しから軽快さを感じる。燃費向上のために280kPaという高い指定空気圧のタイヤを履きながら、普段使いなら十分以上と言えるレベルの乗り心地を確保した点は驚きだ。ただし段差ではそれなりの突き上げはある。アイドリングストップは、ミライースが約7km/hから作動するのに対し、アルトエコは9km/hから作動。またエンジン休止時にペダルが重くなりガクッとショックが出る現象は比較的マイルドで、ステアリングを軽く動かすだけでエンジンが再始動するので違和感が少ない。
SPECIFICATIONS
主要諸元のグレード | ECO-S | |
駆動方式 | FF | |
トランスミッション | CVT | |
全長×全幅×全高(mm) | 3395×1475×1520 | |
ホイールベース(mm) | 2400 | |
車両重量(kg) | 740 | |
乗車定員 | 4人 | |
エンジン種類 | 直3DOHC | |
総排気量(cc) | 658 | |
最高出力[ps/rpm] | 38kW(52ps)/6000rpm | |
最大トルク[kg-m/rpm] | 63N・m(6.4kg-m)/4000rpm | 車両本体価格 | 89万5000~99万5000円 |
RATING走行性能だけでは車は語れない。そこで快適装備の充実度や安全性の高さ、環境性能、燃費、バリューの5つのポイントで評価する(※点数は標準車のものです)
総合評価19/ 25 |
---|
EQUIPMENT(装備)3/ 5 |
AM/FMラジオ付きCDプレイヤー&2スピーカーは全グレードに標準装備。試乗した上位グレードのSには、Lに非装着となるキーレスエントリーや全面UVカットガラス、電動格納ミラーなどが付く。 | SAFETY(安全性)2/ 5 |
ABSや前席エアバッグ、坂道発進時に後退を抑えるヒルホールドコントロールが全グレード標準装備。後席ヘッドレストは未装備となる。イモビライザー(盗難防止装置)はSグレードのみの設定だ。 | ECO(環境性能)5/ 5 |
ベースのアルト自体がエコカーを標榜していたこともあり、環境性能は自慢のポイント。平成17年排出ガス規制75%低減レベルで星4つ。平成22年度燃費基準も+25%を達成している。 | MILEAGE(燃費)5/ 5 |
10・15モード燃費32.0km/Lはダイハツミライースと同じ。しかしより実走に近い“これから”の燃費基準であるJC08モードでミライースより0.2km/L燃費を向上。この数値はガソリン車でトップだ。 | VALUE(バリュー)4/ 5 |
ミライースほどの新鮮さはないが、燃費性能で勝るほか、同車の中上級グレードXと同額にするなど、ライバルを追い越し追い越せという意気込みが伝わる一台。軽中古車の相場への影響も看過できない。 |

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