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クライスラー イプシロン (島下泰久)【ニューモデル試乗】 / navi

(2013/03/26)

クライスラー イプシロン|ニューモデル試乗

個性派デザインに面妖なカラバリを揃えていた初代、繊細なのにアバンギャルドなデザインで魅了した先代と比べると全体に小粒。買い替え需要、あるかな? と最初は思ったけれど、案外、ダウンサイジングを考えているPTクルーザーのユーザーに響くかも?

バッジはさておき、完全なる趣味商品

クライスラーとして日本正規初上陸

一部の好事家の間では人気だったランチア イプシロンが、クライスラー イプシロンとして日本に正規初上陸を果たした。正直、突然これをクライスラーと言われても困惑してしまうのだが、日本にはランチアの正規ディーラーはないのだから、まあ仕方がない…のかもしれない。あくまで売る側の理屈では。

車を見れば、エクステリアデザインは相変わらず凝っている。小さくこんもりとしたフォルムだけに適度なヌケ感もあり、イヤミがないのはいいが、正直に言えば初代の大胆さ、そして個人的に大好きだった先代の退廃的とすら感じられた繊細さが薄まってしまったのは残念だ。

インテリアも同様。このセグメントとしてはしっかり作り込まれているとは思うが、メーターの図柄なんてぞんざいだし、素材にも驚きはない。一方、シートは高級感があって実にイイ。

フットワークは安定志向。小気味良さは今ひとつ

ツインエア・ユニットとデュアロジックの組み合わせは、回すほどに滑らかになり元気の良い加速をもたらすが、低速域ではやはり振動大きめ。フィアット 500なら許せても、これはイプシロン。もう少し何とかならないかと思ってしま う。

ゆったり走るには向いていない。乗り心地はサイズからすればよく頑張っている。けれどフットワークは完全に安定志向。小気味良さは今ひとつだ。

イプシロンは実用小型車ではなく、完全に趣味商品。先代に思い入れのある筆者にはササらなかったが、逆に思い切りズバッとくる人もいるだろう。「別にいいんじゃない?」と言われるより、あり方としては正しいのではないだろうか…。

リアドアのアウターハンドルをピラー付け根に配置、縦型LEDテールランプや曲面ガラスを用いた個性的スタイル

リアドアのアウターハンドルをピラー付け根に配置、縦型LEDテールランプや曲面ガラスを用いた個性的スタイル

メーター類をダッシュボード中央に配置。人が触れる部分には柔らかな素材を用いて快適性を高めている

メーター類をダッシュボード中央に配置。人が触れる部分には柔らかな素材を用いて快適性を高めている

燃費を抑えるECOスイッチを採用。最高出力を77psに抑えることなどでJC08モード燃費は19.3km/Lに

燃費を抑えるECOスイッチを採用。最高出力を77psに抑えることなどでJC08モード燃費は19.3km/Lに

SPECIFICATIONS
グレードPlatinum
駆動方式FF
トランスミッション5SCT
全長×全幅×全高(mm)3835×1675×1520
ホイールベース(mm)2390
車両重量(kg)1090
乗車定員(人)5
エンジン種類直2SOHCターボ
総排気量(cc)875
最高出力[ps/rpm]85/5500
最大トルク[N・m/rpm]145/1900
車両本体価格(万円)260
Tester/島下泰久 Photo/向後一宏
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