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アウディ A3スポーツバック イートロン【海外試乗】(大谷達也) / navi

(2014/08/18)

▲ヨーロッパの計測方法では、プラグイン・ハイブリッドのCO2排出量が極端に低く表示される傾向があって、この車も例外ではないけれど、いずれにしろ燃費の良さは圧倒的。それでいながら車の基本性能を大切にしているところが、いかにもアウディらしい▲ヨーロッパの計測方法ではプラグイン・ハイブリッドのCO2排出量が極端に低く表示される傾向があって、この車も例外ではないけれど、いずれにしろ燃費の良さは圧倒的。それでいながら車の基本性能を大切にしているところが、いかにもアウディらしい

車の基本性能を大切にしたハイブリッド

ハイブリッドに生まれ変わった途端、ベースモデルの魅力が薄れてしまったというケースは少なくない。重いバッテリーやモーターを積んで車重や前後の重量バランスが変わればサスペンションをセッティングし直さなければいけないし、駆動系に複雑なシステムが追加されればショックが起きたり、ドライバーが意図せぬ微妙な動きをすることもある。「でも、ハイブリッドなんだから仕方ないじゃん」 、それが、これまでの普通の受け止め方だったように思う。

でも、アウディ初のプラグイン・ハイブリッド、A3 e-tronは違う。車重は200kg以上も重くなったのに、新型A3の、あの軽やかな乗り心地はそのまま。ハンドリングも軽快で、前後バランスが変化したようには見受けられない。

▲テールパイプの見えない仕立てに。バッテリーと燃料タンクは後席床下に配置される ▲テールパイプの見えない仕立てに。バッテリーと燃料タンクは後席床下に配置される

ドライブトレインの印象もベースとなった1.4TFSIとほとんど変わりなく、モーター駆動の状態でエンジンが始動しても“ガクン”というショックを感じることはない。まるでトヨタのTHS(モーターとエンジンが常にギアで噛み合っているうえに制御が巧みなため、スムーズさではピカ一)のように、ドライバーに気づかれないよう駆動モードの切り替えを滑らかに行う。

▲エンジンはハイブリッドのための機能を多数採用。EVでの航続距離は最大50kmとなる ▲エンジンはハイブリッドのための機能を多数採用。EVでの航続距離は最大50kmとなる

ドイツ・プレミアム御三家が販売中のハイブリッドのなかでもスムーズさに関していえばA3 e-tronが圧倒的に優れているし、ブレーキの踏み応えもハイブリッドとしてはベストだ。

▲ディスプレイにドライブトレイン情報を表示。室内には光るe-tronロゴがあしらわれている ▲ディスプレイにドライブトレイン情報を表示。室内には光るe-tronロゴがあしらわれている

それでも一つだけ心配なのが、CO2排出量はわずか35g/kmなのに「未来からやってきた」というメッセージがこの車に希薄な点だろう。だから「それでも構わない。なぜなら、エコは人に自慢するためのものじゃないから」と信じる人にこそA3 e-tronはお勧めだ。

【SPECIFICATIONS】
■グレード:1.4TFSI S t ronic ■乗車定員:5名
■エンジン種類:直4DOHCターボ+モーター ■総排気量:1395cc
■最高出力:204[ps] ■最大トルク:350[N・m]
■駆動方式:FF ■トランスミッション:6DCT
■全長×全幅×全高:4312×1785×1424(mm) ■ホイールベース:2630mm
■車両重量:1540kg

text/大谷達也 photo/アウディ ジャパン
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