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ノスタルジーに浸ってしまった、中古のジープ チェロキー試乗 / navi

(2018/12/04)


▲やや丸みを帯びたフォルムも、ジープだと一目でわかるグリルの形状と丸目のライト。そんなに大柄ではないボディに3.7LのV6 エンジンを搭載している
▲やや丸みを帯びたフォルムも、ジープだと一目でわかるグリルの形状と丸目のライト。そんなに大柄ではないボディに3.7LのV6 エンジンを搭載している

乗り心地の悪さが許されるジープだが、チェロキーは……

初志貫徹をとことん貫いているアメリカの自動車メーカーがある。

みなさんご存じの“ジープ”だ。

その名を聞いただけでも、タフな4WDを想像できるくらいの知名度を築いているメーカーだ。

昔から乗り心地が悪くても許されてしまうモデルという印象が強いが、SUV系のジープは衝撃が緩和された心地良い硬さとなっている。

昨今、高性能化を狙ったSUVは独立懸架を用いたサスペンションが多くなっている。

一方、昔から哲学を変えないこの手のモデルは、一貫して変わらないスタイルから年式に関係なく人気が廃れない。

印象は薄かったが“らしさ”は失っていない実力の持ち主


Photo:尾形和美

Photo:尾形和美

今回、大脇デスクが試乗に持ち込んだのが、このジープ チェロキー。

王道のジープではないため、いささかテンションが下がったものの、懐かしい気持ちが上回った。

私の年代でチェロキーといえば、かつてホンダも販売していた角形の2代目の印象が強い。

当日まで年式などは伺ってなかったが、待ち合わせ場所に現れたチェロキーを見た瞬間に「これかー!(笑)」という懐かしさを感じた。

このモデルが登場した当時、お台場に特設されたオフロードコースで試乗した記憶がある。

電子デバイスに頼らない4WD機構による悪路走破性は、フロントサスが独立懸架になってもジープらしさを失ってなかった。

今回試乗したKJ型はチェロキーとしては3代目にあたり、2代目の角形のチェロキーから軽量化と生産性の向上を狙ったモデルだ。基本骨格は変わらずモノコックボディを採用している。

ただジープとしては、初めてのラック&ピニオンのステアリングや、しばらく途絶えていたフロント独立懸架を採用したモデルだけに、今回の試乗で再び確認できることは貴重な体験といえる。

見た目はレトロフィット的なオーバーフェンダーにより、武骨さと力強さを感じさせるデザインだ。

ルーフとグリルに装着されたフォグライトとスポットライトが、さらにワイルドさを強調している。いい感じだ。

しかも、下手に凝った感じのないランプの形状もジープらしくて好感がもてる。

オーナーが純正のカッコ良さにほれ込んだ理由もわかる。

KJ型はフルタイム4WDで、デフロック機構によって悪路の走破性も高い。

ジープが考えた最も合理的かつ実用的な機構が搭載されているのである。

「ボヨン」とした乗り心地にアメリカンを感じる


▲助手席に備え付けられているチャイルドシートがオーナーの使い方を物語っている。丁寧に扱われている個体だけに、インテリアのヘタリはほとんど目立たない
▲助手席に備え付けられているチャイルドシートがオーナーの使い方を物語っている。丁寧に扱われている個体だけに、インテリアのヘタリはほとんど目立たない

しっかりと腰のあるシートは、日本人の体型ならばヘタって壊れることがないようなタフさを感じる。

マニュアル式のヒーターも壊れにくい方式を採用した装備のひとつだ。

大きな指でも操作しやすいスイッチ類のデザインも良い意味でアバウト、そして妙に安らぐ。


▲キーを回しエンジンを始動するが、クランキングが今のモデルに比べて長く、ノスタルジックな雰囲気を盛り上げる。3.7LのV6 SOHCエンジンは、静々と回転し意外と静粛性が高い
▲キーを回しエンジンを始動するが、クランキングが今のモデルに比べて長く、ノスタルジックな雰囲気を盛り上げる。3.7LのV6 SOHCエンジンは、静々と回転し意外と静粛性が高い

シフトレバーをDレンジに入れて発進すると、ワンクッションあるステアリングフィールに優しさを感じる。

ステアリング機構はラック&ピニオン式で耐久性の高い古典的なものを採用している。

公道で試乗した感想だが、重心が高い割にはフロントの接地性が高いので安定感がある。

一方、段差を乗り越えるとリアの揺れの収束が遅れ「ボヨン」とした乗り心地に。これはリアがリジッドアクスル式だから。

ただ、この独特な揺れこそがアメリカンナイズという“味”ともいえる。

ハッチゲートに装着されたスペアタイヤの出っ張りはあるものの、リアのデパーチャーアングルが短くバックもしやすい。

そしてこのスペアタイヤのデザインだけが妙にスタイリッシュなのも面白い。

もともとタフなモデルだが整備後は慎重に扱おう、編集長!

チェロキーはプリミティブな4WDであるが、シンプルな構造だからこそ故障も少なく未開拓地から生還するための高いクロカン性能を持たせたモデルといえる。

その性能はエクステリアにも表れていて、角形のホイールアーチなどはストロークと万が一の整備性を考慮したものなのだ。

オーナーによると、先日車検に出したあたりから走行中に「ギコギコ」という異音が気になるとのことだが、リフトアップによってバネとサスペンションの収まりが悪くなっていることが原因かもしれない。

整備した後はゆっくりと走らせ、慎重に様子を見ることが肝要であると思う。

大脇デスクが今回持ち込んだこの車両、実は編集長西村氏のマイカーだという……。


▲インテリアの色もデザインも飽きのこないシンプルなもので好感が持てる
▲インテリアの色もデザインも飽きのこないシンプルなもので好感がもてる
▲試乗車は2007年式で、走行距離は6.9万kmだった
▲試乗車は2007年式で、走行距離は約7万kmだった
▲編集長のお気に入りのひとつがこのルーフに備え付けられているライトなのだそうだ
▲編集長のお気に入りのひとつがこのルーフに備え付けられているライトなのだそうだ text/松本英雄
photo/篠原晃一 この車を探してみる
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