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三菱 ランサーエボリューションがマイナーチェンジ 【試乗by西川淳】 / navi

(2008/11/28)

安っぽいという批判に真っ向勝負してきたGSRプレミアム

日本独自のスポーツカースタイルを提供し続けてきたランサーエボリューション。ラリーフィールドにおける頂点を目指し続けて来たがゆえに、このスポーツセダンが手に入れたかったのは常に、リーズナブルなハイテク市販最速マシンの座だった。インプレッサWRXとの“死闘(=高性能争い)”は、車好きの間では常識である。ライバルのインプレッサがハッチバックシリーズのみとなってしまった今、ランエボはファミリィユースも可能な4ドアのスポーツセダンとして、貴重な存在となった。

シリーズ10世代目にあたるランサーエボリューションX(テン)は、時代の最先端をゆくツインクラッチシステム(SST)や、歴代シリーズにより磨き上げられてきた車両運動制御技術の結晶S-AWCシステムなどが搭載された、当代一級のハイテクマシンだ。'07年デビューながら、'08年10月に早くもマイナーチェンジを実施。内外装の質感を向上させ、エンジンパワーも待望の300psとなった。さらに4ドアスポーツカーとしての価値をさらに高めるため、“オトナのランエボ"というべきグレード、GSRプレミアムを追加設定。今回はそのGSRプレミアムを紹介しよう。

まずは、エクステリアだ。ベースのGSRに対して、メーカーオプション設定だったスタイリッシュエクステリアを標準装備とした。フロントグリルやベルトラインをメッキモールとしたほか、エアアウトレット類をボディ同色とし、ノーマルよりも“豪華”な雰囲気とする。さらにはBBS製アルミホイールを標準。インテリアも、豪華だ。今回のマイナーチェンジでそもそもベースのGSRの内装質感も大幅に向上(もっとも、その多くがメッキ化やシルバー塗装、ソフトレザー採用というのが急場凌ぎに思えるが)したが、GSRプレミアムではフルレザー仕様のレカロフロントスポーツシートや、スカッフプレート採用などさらに手が加えられている。また、HDDナビシステムや9スピーカーのロックフォードフォズゲートサウンドシステムも装備された。

加えて、従来ハイパフォーマンスパッケージとしてオプション設定されていたビルシュタイン製ダンパーやアイバッハ製スプリング、ブレンボ製2ピースVディスクフロントブレーキが標準で採用されている。まさに、走りも機能も装備も、プレミアムなランエボだと言えそうだ。

“ミニバンじゃなくてすまないけど、お父さんはコンパクトなファミリィセダンが好きなんだよ"なんて言い訳というか大義名分を持ち出して、ランエボを買う方がいるそうだ。確かに4ドアセダンだけれども、あの派手なつ付きと羽根を見りゃ、鈍感な奥方でも何かしらうさん臭さを感じそうなものだが。それはともかく、そうまでしてスポーツカーを欲しがった家庭持ちのいっぱしのオトナなら、性能に大満足できても、その他の雰囲気や佇まいには少なからず文句があったはず。ボク自身もランエボは好きな車だが、性能が100点でも内装のチープさと外装のコドモっぽさでマイナス30点だと思っていた。だから、GSRプレミアムの登場には大いに期待するところがあった。ツインクラッチ付きで500万円オーバーには驚いたが、装備内容を聞くと納得がいく。本当は有名ブランドばかりで着飾らないプレミアムもあっていいと思うが、いきなりは無理か。

とにかく期待して乗り込んだわけだが、確かにその走りには“落ち着き”があった。まず静かだ。遮音材を追加したのが利いている。乗り心地に大きな変化はないはずだが、雑音が聞こえない分、心地よく乗れる。乗り心地とは単に機械的なものだけでなく、心理的な要因も大きい。速さは、相変わらず。出力もトルクも若干上がっているが、それほど凄くなったという印象はない。もとより、装備満載のプレミアムだ。それくらいの馬力アップでは追いつかないのかもしれない。いずれにせよ、ランエボ独自のスピード感と収束感は全く損なわれていない。誰でも速く走れるスポーツセダンは健在だ。

今回登場した車、メーカーたち

三菱ランサーエボリューションX

電子制御武装、ターボ武装され、速く走るための兵器のようなマシン

ライバルの車たち

アウディS4

A4をベースに本格スポーツセダンに仕上げられたマシン

M・ベンツCクラスAMG

エアロパーツを身にまとい、M・ベンツらしからぬ図太いエグゾースト音

BMW M3

元祖“羊の皮を被った狼”はBMWのM社が放つ車たち

レクサスIS F

ドイツ勢に打ち勝つプレミアムスポーツカーがレクサスブランドから

スバルインプレッサSTI

大胆にカタチを変えて、今後のWRCでの活躍にも期待がもてる

フォトコレクション

写真:外観はちょっと大人っぽく変化|試乗by西川淳
外観はちょっと大人っぽく変化

メーカーオプション設定だったスタイリッシュエクステリアを標準装備とした。フロントグリルやベルトラインをメッキモールとしたほか、エアアウトレット類をボディ同色化

写真:BBSホイールから顔をのぞかせるブレンボ|試乗by西川淳
BBSホイールから顔をのぞかせるブレンボ

従来ハイパフォーマンスパッケージとしてオプション設定されていたビルシュタイン製ダンパーやアイバッハ製スプリング、ブレンボ製2ピースVディスクッフロントブレーキが標準

写真:質感アップで落ち着いた雰囲気に|試乗by西川淳
質感アップで落ち着いた雰囲気に

GSRプレミアムではフルレザー仕様のレカロフロントスポーツシートや、スカッフプレート採用などさらに手が加えられている。全般的に落ち着いた雰囲気へと昇華した

写真:スポーツカーである証はシートか|試乗by西川淳
スポーツカーである証はシートか

レカロ製のソフトレザーシート、かなりカッコいい。ホールド性にも優れているし、スポーツカーらしさがビンビンに伝わる。只者ならぬ気配はインテリアからも感じられる

写真:ド迫力のサウンドを満喫できる|試乗by西川淳
ド迫力のサウンドを満喫できる

HDDナビシステムや9スピーカーのロックフォードフォズゲートサウンドシステムも装備された。トランクにはサブウーハーが鎮座する。荷物を入れるときに、優越感がわく?

Report / 西川 淳

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